地方自治観察日記

都政新報の気になる記事の要約とコメント

2015年1月13日付都政新報

理解と納得の住民対応①日暮里・舎人ライナーの現場から(4面)

日暮里・舎人ライナー工事の際に寄せられた住民からの苦情を通して住民対応の課題を検討しようという記事。住民対応のコツはもちろん、行政法で頻出の「反射的利益」が実務ではこんなふうに関わってくるのかと勉強になる。

鉄道工事 のために道路の交通規制をする→沿線飲食店の売り上げが減少する。このような場合、営業上の不利益を受けたとしても、営業補償が認められない。法律的にはその論理でまったく問題がないのだけれど、実際に人生がかかっている人を目の前にどう説明するかは難しいところ。経験がものを言うのだろうか。

そうそう、当時の法務セクション担当者(総務局法務部審査法務室)に相談したときに投げられた言葉が冷たくて笑える(でも、公務員あるあるだと思う)。「本件、反射的利益ですよね。建設局さんで処理方針を固めて対応してください」。

お笑いで悪いヤツらをぶっとばせ!都消費生活総合センター連携担当専門員 磯部香保里(6面)

若者向けの悪質商法被害防止を訴えるために都消費生活総合センターが選んだのは「芸人ラボ」。芸人ラボは、クラウドファンディングを使って若手芸人を支援するウェブサイト。月1回、特定のテーマに沿って芸人たちがコントで面白さを競う。

「このサイトとタイアップして、お題『悪質商法』でネタを披露したら、お笑いを見るつもりでこのサイトにアクセスした若者が知らず知らずのうちに悪質商法について勉強できてしまうのではないか」

で、結果は大成功。2014年12月の公開収録には2,000人もの来客があり、座席は抽選になったほど。

夢があってイイ仕事。世の中の動き(今回は芸人ラボ)に目を向けることがいかに大切かを実感する。